Librettoについて

本ページは1997~2011年に公開しておりました、Libretters’Networkホームページのコンテンツから転載したものとなります。
librettersHP

概要

1996年4月に東芝から発売された超小型、世界最小(当時)のWINDOWSマシンです。
2010年発売のLibretto W100まで、紆余曲折を経て多様な機種が発売されました。

名称の由来

イタリア語で「小さな本」英語で言うと”Little book”なのだろうか?
もちろん、Dynabookの小型版なのでLibrettoではないかと思われます。

歴代Librettoの経緯

Libretto 20/30 ~黎明期~

1996年4月、時代の先駆者としてLibretto20が発表されました。
CPUがAMDのAm486DX4/75MHz、HDDは270MBと、少々劣るながらも、他を圧倒する小型さと、WINDOWS95が「いつでも、どこでも」動く利便さが雑誌で紹介されるなどして、発売当初から大ヒットを記録しました。

このマシンは、パワーユーザーの間では「改造しやすいLibretto」として、オーバークロックやHDDの交換が相次いだことも、ヒットした要因でしょう。フロッピーディスクはオプション、CD-ROMドライブはPCカード接続になり別売りでしたが、その分好意的な低価格でセカンドマシンとして購入しやすいことは嬉しいことでした。

Libretto30

Libretto30

同年11月には、Libretto20の欠点であったCPUパワーとHDD容量の改善を図ったLibretto30が発表されました。

CPUには同じくAMDのi486DX4-100MHz相当(Am5x86-100MHz)を載せ、HDDには新型、500MBのものに変わりました。

スペック Libretto20 Libretto30
CPU Am486DX4-75MHz (25×3) Am5x86-100MHz (25×4)
メモリ 8MB (MAX 20MB)
キャッシュ L1:16KB
画面表示 6.1型TFT液晶
640×480ドット、65536色 ビデオRAM:1MB
(仮想ディスプレイで最大1024×768まで可)
HDD 270MB(ハイバネーション領域含む) 500MB(ハイバネーション領域含む)
標準OS WINDOWS95 (OSR1)
外形寸法 210(W)x115(D)x34(H) [mm]
重量 850g(標準バッテリー装着時)

Libretto 50/60/70 ~黄金期~

1996年1月には、遂にPentium/75MHzを搭載したLibretto50が発表されました。メモリは最大32MBとなりサウンド機能も搭載されることで、当時の普通のノートPCと比べてもそれほど遜色無い機能となりました。

Libretto60
同年6月にはLibretto50の改良版というべきLibretto60が発売されました。50からの改良点は、CPUがPentium/100MHzになったにも関わらず消費電力が減ったことと、使用中充電ができるようになったことです。

また同年10月には遂にMMX-Pentium(120MHz)をのせ、HDDも1.6GBに増量されたLibretto70が登場し、好評を得ました。

スペック Libretto50 Libretto60 Libretto70
CPU Pentium-75MHz(50×1.5) Pentium-100MHz(50×2) MMX Pentium-120MHz(60×2)
メモリ 16MB(最大32MB)
キャッシュ L1:16KB L1:32KB
画面表示 6.1型TFT液晶
640×480ドット、1677万色 ビデオRAM:1MB
(仮想ディスプレイ1280×1024まで可)
HDD 810MB(ハイバネーション領域含む) 1.6GB(ハイバネーション領域含む)
標準OS WINDOWS95 (OSR2)
外形寸法 210(W)x115(D)x34(H) [mm] 210(W)x115(D)x35(H) [mm]
重量 850g(標準バッテリー装着時)

Libretto 100/110 ~ジレンマ~

Libretto 100

Libretto 100

1998年3月に発表されたLibretto100は当時切望されていた高解像度化を体現し800×480のワイド液晶を装備したモデルです。

CPUもMMX-Pentium/166MHzとなり、よりパワフルなモバイルコンピューティングが可能になりました。また、PCカードスロットも2枚差し込み可能でZVポート対応など、当時の技術の粋を集めて設計されたマシンでした。

1998年11月から米国向けモデルのみで販売されていたLibretto110はその後継になり、CPUパワーとHDD容量の向上がされています。

非常にパワフルに使いやすくなった反面、サイズが大きくなってしまったことと価格が高めになってしまったことが当時のユーザには受け入れにくいものとなってしまい、残念ながらブームとはなりませんでした。

スペック Libretto100 Libretto110
CPU MMX Pentium-166MHz(66×2.5) MMX Pentium-233MHz(66×3.5)
メモリ 32MB (最大64MB)
キャッシュ L1:32KB
画面表示 7.1型WIDE TFT液晶
800×480ドット、1677万色 ビデオRAM:2MB
(仮想ディスプレイ1024×768まで可)
HDD 2.1GB(ハイバネーション領域含む) 4.3GB(ハイバネーション領域含む)
標準OS WINDOWS95 (OSR2.5)
外形寸法 210(W)x132(D)x35(H) [mm]
重量 950g(標準バッテリー装着時)

Libretto SS1000/1010 ~スリム化への挑戦~

Libretto SS1000

Libretto SS1000

逆に更なるコンパクト化を追求したのが、1998年6月に発表された、LibrettoSS1000。スリムになったにも関わらずよりCPUパワーが強化された意欲作です。6.35mm厚の2.5インチHDDユニットを搭載したことも、他社には追随を許さないスタイルを実現した理由となっています。

キーピッチも広がり、タイピングもしやすくなりました。 これを更に速度向上など改良し完成度を高めたものが1998年10月発表のLibrettoSS1010になります。

スペック LibrettoSS1000 LibrettoSS1010
CPU MMX Pentium-166MHz(66×2.5) MMX Pentium-233MHz(66×3.5)
メモリ 32MB (最大96MB) 64MB (最大96MB)
キャッシュ L1:32KB L2:256KB L1:32KB L2:512KB
画面表示 6.1型TFT液晶
640×480ドット、1677万色 ビデオRAM:1.1MB
(仮想ディスプレイ1024×768まで可)
HDD 2.1GB 2.1GB (UltraDMA対応)
標準OS WINDOWS95 (OSR2.5) WINDOWS98
外形寸法 215(W)x125(D)x(24.5-25.4)(H) [mm]
重量 820g(標準バッテリー装着時)

この製品も意欲的な製品ではあったものの、液晶画面がVGAに戻ってしまったこと、またHDDの換装ができない(特殊な形状のため)ことがネックとなりこちらもブームとはなりにくいものでした。


Libretto ff1100/1050/1100V ~モバイルエンターテイメント~

Libretto ff1100

Libretto ff1100

1999年6月、東芝Dynabook10周年記念に発表されたLibretto ffシリーズは、それまでのLibrettoシリーズの流れを変え、「モバイルエンターテイメント」というコンセプトでLibretto ff 1100Libretto ff 1050が発表されました。

カメラ・リモコンが装備されカジュアルスタイルで使うことを考えたマシンになっています。

その後発売されたLibretto ff1100Vは、HDDを増量し、OSがバージョンアップされた他、スペアバッテリーを付属した仕様となっておりました。

スペック Libretto ff 1050 Libretto ff 1100 Libretto ff 1100V
CPU MMX Pentium-233MHz(66×3.5) MMX Pentium-266MHz(66×4)
メモリ 32MB (最大96MB) 64MB (最大128MB)
キャッシュ L1:32KB L2:なし L1:32KB L2:512KB
画面表示 6.0型STN液晶 640×480ドット
1677万色 ビデオRAM:2MB
(仮想ディスプレイ1024×768まで可)
7.1型ワイドTFT液晶 800×480ドット
1677万色 ビデオRAM:2MB
(仮想ディスプレイ1024×768まで可)
HDD 3.2GB 6.4GB
付加機能 リモコン(i.Shuttle)オプション C-MOS CCDカメラ(scoopy)
リモコン(i.Shuttle)標準装備
スマートメディアスロット
56K (K56flex,V90)モデム
標準バッテリー2つ
C-MOS CCDカメラ(scoopy)
リモコン(i.Shuttle)標準装備
スマートメディアスロット
56K (K56flex,V90)モデム
標準OS WINDOWS98 WINDOWS98 Second Edition
外形寸法 221(W)x132(D)x(29.8-32)(H) [mm]
重量 980g(標準バッテリー装着時)

Libretto L1/L2/L3/L5 ~シンプルへの回帰~

Libretto L1

Libretto L1

2001年5月、2年ぶりに登場したLibretto Lシリーズは、ビジネスユーザのサブPCという用途にフォーカスし、使い勝手の良いPCとなっています。
1280×600という超高解像度の液晶画面、CPUもTransmetaのCrosoeを採用しています。

それまでのLibrettoとは毛色の異なるシリーズだったため既存ユーザには受け入れにくいものとなりましたが、安価な価格設定もあり新規ユーザ開拓に成功し久々のヒットとなりました。

スペック Libretto L1 Libretto L2 Libretto L3 Libretto L5
CPU Crusoe TM5600 600MHz Crusoe TM5800 800MHz
メモリ 128MB(標準) 256MB(標準)
画面表示 10型ウルトラワイドTFT液晶 1280×600ドット
1677万色 ビデオRAM:8MB
HDD 10GB 20GB
付加機能 i.Link(IEEE1394)端子
56Kモデム
10/100Mbps LAN
56Kモデム
10/100Mbps LAN
56Kモデム
IEEE802.11b準拠無線LAN(※)
標準OS WINDOWS Me WINDOWS Me/2000 WINDOWS 2000 WINDOWS XP (Pro※/Home)
外形寸法 268(W)x167(D)x(20~29.3)(H) [mm]
重量 1.1kg(標準バッテリー装着時)

※ 無線LAN搭載モデル(L5/080TNKW)のみWINDOWS XP Professional


libretto U100 ~librettoの原点へ~

Libretto U100

Libretto U100

2005年4月、3年ぶりに登場したLibretto U100シリーズはlibrettoの原点に回帰し、2桁LibrettoやLibretto100に近いサイズで1kgを切る重量を実現したモバイルPCとなっています。

また、ただ小さいだけではなくWXGA(1280×768)の超高詳細液晶画面やIEEE802.11g/b準拠の無線LAN、Bluetooth2.0や指紋認証機能など、盛りだくさんの機能を搭載したフラグシップPCとなっています。

またモバイルDVDプレイヤーとして利用できるよう、libretto DVDドッグが付属している(別売もあり)ことも特徴として挙げられるでしょう。

スペック libretto U100
CPU Intel 超低電圧版 Pentium® M 733 1.10GHz
(L2キャッシュ:2MB)
メモリ PC2700-DDRSDRAM 256MB (最大1GB)
ディスプレイ 7.2型 ClearSuperView液晶
(WXGA 1280×768ワイド)
HDD 60GB (1.8インチ)
ネットワーク 100BASE-TX対応有線LAN
IEEE802.11b/g対応無線LAN
拡張機能 USB2.0端子 x2
IEEE1394(i.Link)端子 x1
Bluetooth V2.0
PCカードスロット
SDカードスロット
56K(K56flex,V90)モデム
標準OS WindowsXP HomeEdition SP2
物理的形状 210x165x(29.8~33.4)mm 999g

その他のLibretto

  1. Libretto M3 ~隠れた名機~
    Librettoシリーズの活躍先として一番有名なものは、NTTドコモから発売された「Librettoモバイルパック」シリーズです。Librettoをベースに携帯電話モデムなどの付属品を添付し、モバイルに便利なアプリケーションが入っているのにも関わらず、お得な価格で提供されており人気を博しました。
    1998年10月よりNTTドコモから販売されていたモバイルパック3(LibrettoM3)は、それまでのモバイルパックと異なりハードウェアも専用設計となっている力作です。
    これはLibretto70までと同じ形状でありながら、Libretto SS1000と同等という秘められたパワーを備えモバイルコンピューティングに適した様々な工夫が凝らされています。

  2. Libretto 50M (ほほえみくん)
    Librettoは表立ってはパーソナルユースが注目されますが、実はビジネス分野でも活躍しています。
    左は某大手生命保険会社向けの専用モデル、Libretto 50M(通称ほほえみくん)です。Libretto50をベースに制作されていますが、使用中充電が可能で、リブポイントの代わりにタッチパネルで操作できる際だった1台です。
    一般では市販されていませんので入手は困難です。

  3. Cuaderia20
    こちらはキーボードレスで完全にタッチパネルで操作を行うPC、Cuaderia20です。Libretto20がベースとなってタッチパネルが装備されています。
    ほほえみくん同様、Cuaderiaシリーズは保険外交員向けにカスタムモデルが製作されたと言われておりますが詳細は不明です。