こんにちは。
私はエンタープライズ企業、いわゆるSIerにて主に以下のロールを担当しています。
- クラウドに関するマーケティング/プロモーション
- 社内向け情報ポータル、イベントの運営
- クラウドに関する社内コミュニティやエンジニアブログ運営
エンジニアブログは立ちあげてもうすぐ3年になります。
紆余曲折もありながらサイトは徐々に成長できていますので、今までの3年間を振り返りたいと思います。
エンジニアブログの目的
クラウド業界における現在の業界動向(外部環境)として以下のように認識しています。
- クラウドのコモディティ化
クラウド利用が当たり前になった。
あらゆる技術情報がクラウドと絡む状況になっている。 - クラウド技術情報のオープン化
所詮はクラウドベンダーの掌の上で踊っているようなもの。
ノウハウとして溜め込むよりもオープンに発信しアピールした方が効果的 - ユーザー選択行動の変化
口コミや検索結果により得た情報が影響する傾向。
(いわゆるDeveloper Relations[DevRel]の文脈)
それを踏まえ、エンジニアブログ立ち上げの目的を以下の3点と挙げました。
- クラウド業界における自社のプレゼンス向上
クラウド業界における自社の認知度が低いので、ブランドイメージの向上を図る - クラウド技術における信頼を得ること
仕事を任せて安心であることをアピール - 発信を通じた自社エンジニアの育成と露出
アウトプットすることによるスキルの可視化、およびスキルアップを目指す
エンジニアブログの立ち上げ
企画書の作成
当時はちょうど、上記の課題感を上長(部長クラス)と共有していたため、企画は順調に進みました。
担当者として企画書を作成し稟申した次第です。
自社は商材を多く抱えるためか、Webサイトの立ち上げには部長の承認で立ちあげることができます。
社内ルールの隙間のような気がしますが、何はともあれ企画は順調に通りました。
ブランドネーム、ロゴの決定
上記ブランドイメージを踏まえ、ブランドネームを社内に広く募集し決定しました。
そしてブ決定したブランドネームとコンセプトを基にブランドロゴ(サイトアイコン)の制作を行いましたが、私のチームではデザイナーを抱えていないこともありクラウドソーシングを利用しデザインを募集し発注しました。
プラットフォームの構築
Webサイト自体の構築は私が担当し、本ブログサイトの構成を参考にAWS上でWordPressを利用し基本的なサイトを立ちあげました。
PVが少ない初期の状況ではありましたが、将来的な拡大を見越しEC2のMulti-AZ構成、更にCloudFront経由での配信構成としました。
そのため3年経過した現在でもアクセスを十分に捌き高速に応答できています。
初期コンテンツの制作依頼
部内のエンジニアに寄稿を依頼し、若手中心の数名から10記事程度の寄稿を集めました。
また、部内で運営する他サイトからブログ記事を移行する調整もできました。
そうして、無事2021年春にサイトを公開することができました。(初期コンテンツ数、約30)
立ち上げ後の経緯(周囲の巻き込み)
さて、維持するためには継続的に投稿がある必要がある。
幅広く寄稿者を集める必要があるだろうと常に考えていますが、徐々にではありますが進展しつつありますのでご紹介いたします。
1年目 ~社内コミュニティの活用~
1年目は記事数が少ないため、部署内や社内コミュニティを通じた社内人脈に頼り寄稿をお願いしました。
部署内だけでは推進力が不足するということで、コミュニティに理解がある方にも声を掛け幅広いコンテンツを集めました。コミュニティに理解がある方はアウトプットにも理解がありますからね。
もし私が社内コミュニティに通じていなかったら、相当苦労したものとは思います。
とはいえ記事発信が月間でゼロという寂しい月もあり、不安定であったとの印象です。
それでも、サイト開設して1年で約100記事まで増やすことができました。
2年目 ~フルスタックエンジニアの参画~
2年目に入って周囲の部署にも協力が仰げるようになり、数名の豪腕エンジニア(フルスタックエンジニア)からも寄稿いただけるようになりました。
貯めていたナレッジを執筆いただくことで、一気に数十の記事をアウトプットいただきました。
1年目には正直、記事の方向性が定まっていない感があったのですが、一気に多数の記事をアウトプット頂くことで、その後のサイトの方向性を示して頂いた感じですね。
また、寄稿者を増やすチャレンジとして社内向けの説明会を開催しました。
直接的には寄稿者は増えませんでしたが、資料や登壇動画のアセットはその後役立っています。
その結果、2年目終了時には公開記事は約250まで増え、PV数も1年前の約4倍まで増えました。
3年目 ~幅広い商材担当の参画~
今年度になり新たな変化が発生し、クラウド周辺商材(部署)からの寄稿が増えました。
ブログ記事を発信することによる認知向上と、それによる営業活動への貢献について徐々に周囲の理解が拡がってきていることを感じます。
(自前でメディアを運営するよりも、相乗りした方がメリットがあるという観点もあるかとは思いますが)
また若手をフィーチャーする表彰制度(AWS Jr.Champion)が影響するなどして、若手のうちからアウトプットする習慣を身につけようという育成制度も自部署で始めています。
その結果、寄稿登録者は順調に増え、現在では100名を越す状況になりました。
アドベントカレンダーの初開催
寄稿者が多くなり「機が熟した」ということで、ついに12月にはアドベントカレンダー企画を初開催しました。
アドベントカレンダーは25日間、発信期日に合わせて制作する必要があり、業務調整が難しい。
正直、発信が遅れることもあるかなと覚悟しておりましたが、真面目に寄稿いただきまして、全く遅延することなく25日間発信を続けることができました。
また、数名の寄稿者の方から「イベントを企画したことで、発信するモチベーションに繋がり良かった 」とのご意見をいただきました。
どうやら、普段から発信を躊躇していた方々の背中を押す効果があったようです。
3年目終了時点での公開記事数は約450を見込んでいます。
今後の抱負
4年目の来年としては、いよいよ完成形に目指して取り組みたいですね。
特集企画の実施
上記アドベントカレンダーでの気付きとして、企画の実施はアウトプットを増やす効果があるということが解りました。
そこで、定期的に特集企画を開催し参加者を募ることを考えたいと思います。(無理ない範囲で)
効果的なサイトレイアウトへの変更
記事数が多くなると、注目して欲しい記事が埋もれてしまうことが懸念されます
商材ごと、特集ごとに解りやすいサイトレイアウトへの変更を検討したいと思います。
マーケティングプランへの組み入れ
記事を発信したけど、それを活用するプランが未整備。
ということで、発信記事を活用してマーケティング施策に繋げるプランを考えたいと思います。
社内での評価軸への組み入れ
現時点ではアウトプットのモチベーションは以下に限られる状況です。
- 上長の指示
- 外部ベンダー(AWS等)の表彰を目指す方向けの手段
今後も幅広く寄稿者を募るためには、社内への評価軸もしくはへの組み入れが望ましいと感じます。
表彰者が社内で評価されるのも大事ですが、アウトプットすること(によるマーケティング効果)についても評価軸に組み入れられないか、考えていきたいと思います。
アウトプット文化が根付くことを目標に、今後も取り組んでいきたいと思います!
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