こんにちは、木澤です。
DevRel Advent Calendarは一昨年に続き2回目の寄稿です。
今年はDevRel関連のイベントにはなかなか参加できず、毎週火曜日のDevRel/Radioに時々参加する程度でした。来年はオンサイトのイベントにも参加したいな、と思っています。来年もよろしくお願いします。
さて私はAWSのパートナー企業に所属しAWS関連の業務を行っておりますが、今回は今年から始まったAWSパートナー企業に所属する若手エンジニアを表彰する制度、Japan AWS Jr. Champions表彰と、それによる変化について紹介したいと思います。
AWSの表彰制度とJr. Championsの位置付け
AWSにおける主な表彰制度を以下にまとめます。
AWS Heroes / AWS Community Builders / AWS Ambassadors の3つは、グローバルのおける表彰制度です。ワールドワイドのプログラムに従い、プライベートセミナーによる情報提供やSWAG提供などのベネフィットがあります。
今回紹介する Japan AWS Jr. Champions については日本独自の表彰制度となっており、かつ、AWSパートナー企業(AWSパートナーネットワーク)所属のエンジニアを表彰する制度です。
最も特筆すべきは、社会人歴1~3年目において活躍した実績を評価することにあります。
AWSパートナー企業にも大小あり千差万別ではありますが、スタートアップや外資系企業とは異なりこの年代は各社の中で「下積み」の期間と位置づけれることも多く、外部への露出は多くないと思います。そうした人たちに光を当てることに意義があると感じています。
クライテリアについてはこちらのブログをご覧下さい
そして今年4月のAWS Summit Tokyoにおいて、初代のJapan AWS Jr. Championsとして51社82名の表彰者の発表がありました。
表彰された皆さん、おめでとうございます。
本表彰による良い影響
Jr. Championsの表彰発表が4月にあり、その後表彰者の方々においては限定Meetup等における交流・アウトプットの機会が定期的に提供されています。
私もそれらの活動を「参観」したり、各社の表彰者の方々と交流させていただきましたが、本表彰によって刺激され、良い変化が発生していると感じています。
ここでは、その良い変化にについて紹介させていただきます。
本人への影響
自分に自信がつく
まず当然のことながら、表彰者においては自分に自信がつきます。
もちろん業務内での活動においても活用できますが、肩書きを得て社外での交流においても活き活きと活躍されている方を拝見することができました。
Jr. Championsの表彰者はコミュニティが形成され、表彰者同士の交流を行うことができます。
この年代において同業他社のツヨツヨ同年代エンジニアと交流できる機会はそう多くなく、これだけでも何事にも代えがたい経験を積むことができます。
また先日のre:Invent 2023の派遣メンバーに選定されたJr. Champions表彰者も多く、こうした機会を所属企業の中で提供されることは大変なモチベーションアップに繋がることでしょう。
アウトプットの機会が増える
JAWS-UGのイベント等において、敢えてJr. Champions枠を設けている場合があります。
上述の説明では省きましたが、実はJapan AWS Jr. Championsは1年限定の認定であり再任はありません。
そのため、表彰者の方々においては肩書きを活かして外部登壇などを通じてアピールし、早期にTop EngineerやAmbassadorを目指す必要があります。
コミュニティとしてもそれを応援してあげようという温かい支援ができているというわけです。
若手のコミュニティ運営の参画が増える
最近のJAWS-UGにおいては運営メンバーの若返りが図られており素晴らしいなと感じます。
先日、福岡で開催されたJAWS Festa in Kyushuにおいても若手の運営メンバーが活躍していました。
(主に最前列の皆さんです)
本件はJr. Championsと直接関係ありませんが、AWSとして若手エンジニアを大事にして活躍する機会を提供するという意向が働いていることも遠因と考えています。
周囲への影響
若手エンジニアのモチベーションアップ
身近な(同年代の)エンジニアが表彰されることによって、自分も表彰を目指してみようという若手が増えています。
最近の若手世代では、入社後も同期間の競争が熾烈で成長意識が高いようですね。そうした意識から表彰を経てキャリアに繋げようという意図かと思います。
また若手の方にとっては上司や諸先輩のハードルが高く挫折の想いもあるでしょう。
そんな方でも、自分の目線で、できることから活動して良いのだという背中を押す効果があるようです。
若手エンジニアのアウトプットが増える
Jr. Champions認定のクライテリアは以下の通りです(2023年の場合。2024は未発表)
- Challenge:AWS に関して実践してきたチャレンジ
- Influence:周囲を如何に巻き込んで影響を与えたか(社内外とも可能)
- Output:勉強会や発表、外部イベント登壇、社内トレーニング整備などのアウトプット活動
所属企業内での影響力発揮も大事ですが、特にアウトプットは意識的に行う必要があるため差が付く要素となります。(明確なエビデンスになりますし)
私の所属企業でも、新人の頃からアウトプットする習慣を身につけようというプログラムを開始しており、アウトプットすることによる成長を促したいと考えています。
ベテランエンジニアへの刺激にもなっている
私はAmbassadorという立場で参観しておりましたが、Jr. Championsのメンバーは可愛がる対象でもありますが、良き友人/ライバルであるという印象です。
正直ウカウカしてられないな、自分も頑張らないといけないなと強く感じます。
恐らく他のベテランエンジニアの皆様も同様の感想をお持ちではないでしょうか。
まとめ
以上、Japan AWS Jr. Championsの皆様と交流した感想でした。
私自身としても、若手の皆様と交流する機会をいただき楽しかったですし、今後への励みにもなりました。
私から表彰者の皆さんにお話した際には「この表彰はゴールではない」「表彰者同士の繋がりを活かして今後何をするかが大事だ」とお伝えしています。
この繋がりを活かして色々コミュニティを盛り上げる動きが出てくると嬉しいですね。
なお正式には未発表ですが、AWS Jr. Champions表彰は来年も継続するようです。
若い方をフィーチャーすることは転職の動機になっちゃうのでは?と懐疑的な発言が出る場合があります。エンジニア不足の昨今においてそれは否めないですが、逆に自社においてもそうした優秀な方を採用できるような魅力的な会社・事業にしていかなければならないと切に感じる次第です。
ジュニチャンのみなさま、今後ともよろしくお願いしまーす。
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