なぜ技術コミュニティに参加すると良いのか?

こんにちは。新年度に入って約1ヶ月経過しましたが、皆様いかがお過ごしでしょうか。
新年度から新しいロールや技術に取り組んでいる方もいらっしゃるかと思います。

そこで今回は主にそのような方々に向けて、社内外の技術コミュニティ活動に参加することがキャリア開拓の一助となることをお話ししたいと思います。

はじめに

現在はVUCAの時代なんて言いますね。
先行きが不透明で、将来の予測が困難であることを、そのように呼んだりします。

そのような時代背景をもとに働き方の価値観も多様化しており、自身のライフステージに合わせたワークライフバランスの取り方など働き方の選択肢が増えていますが、選択肢が増えたことで自分自身のキャリアは自分で考えることが求められるようになりました。
とはいえ、まだキャリア経験の浅い方々にとっては、判断しようがないということも多いかと思います。

そのため、各企業内では諸先輩方によるメンター制度や1on1など、コーチングの場が設けられることが多いかと思います。

そのような機会に恵まれており、また目指すべきロールモデルの先輩が近くに居れば良いのですが、そのような機会や環境にない、あるいは自身が目指そうとしているロールモデルの方が近くに居ないようなケースもあるかと思います。

そういった場合でも、自らのキャリア開拓のヒントを得られる可能性がある、それが技術コミュニティだと考えています。

 

私の場合

さて、ここで参考までに、私の事例をお話させてください。

 

クラウド部署への異動に伴う心境の変化

きっかけは2016年春の社内異動まで遡ります。
それ以前まで私は、不動産業向けやCMSを用いたシステム開発を行う部署のインフラチーム(リーダー)を担当していました。

アプリケーション側のリクエストに応じてサーバを立てて引き渡す、そして運用関連の構築も行って、カットオーバーまで担当する、そんな感じでしょうか。
選択するプラットフォームとしてはAWS等のクラウドもあり、オンプレミスもあり半々、そんな感じです。

そんな担当を12年ほど担当し先行きに懸念を感じたことで、次のキャリアを模索していました。
大口顧客のアカウントマネージャに特化するという選択肢もありましたが、やはり自分は技術で身を立てるべきだろうと判断し、社内の人材公募制度を用いてクラウド提供部署に異動することにしました。

その選択には大きな不安が伴いました。技術レベルが高い部署への異動になるため、自分はやっていけるのだろうか? (当時40歳のため)即戦力として働けるのだろうか?ということ。猛獣の檻に放り込まれるような感覚を覚えました。
そのため、この中でも生きていける自分の得意分野が欲しいと考えるようになりました。

また従来、私の仕事のスタイルとしては「わからないことがあれば、社内の有識者に聞く」でしたが、クラウド提供部署に異動するということは、自分が聞かれる側になるということを意味します。
そのため、社外に技術的バックボーンを持ちたいと考えました。

これが当初コミュニティに参加することになったきっかけです。
丁度同僚から紹介いただいた SORACOM UGや、JAWS-UGにもこの頃から参加しています。

社内の勉強会立ち上げと交流の増加

異動先の部署には、新しい技術について学習して発表しようという勉強会がありました。
そんな活動がある組織は多いかもしれません。

何度も勉強会を開催するうちに、こんなに有意義な活動は部署でクローズしていては勿体ないと考えるようになり、2017年度から社内勉強会として全社に広く参加者を募集して開催することにしました。
社外コミュニティの盛りあがりを知っているからこそ、社内でもコミュニティを盛り上げたいという意図もありました。

社内コミュニティを立ちあげたことで予想外の効果もありました。
他に社内勉強会を運営している方々との交流が増えたことで、他の勉強会への参加や運営支援を行うことが増えていき、社内での人脈形成が大きく進みました

アウトプットによって人生が変わる

そうした中、社内の勉強会で当時登場したばかりのスマートスピーカー、Google Homeを用いた開発の体験会があり、参加してみました。

そうして得た知識は忘れないうちにアウトプットしたいと、SORACOMのAPIとGoogle Homeを組み合わせたアイディアをブログで発信しました。

音声でSORACOM SIMの状態を変更する
スマートスピーカーのGoogle Home(Mini)を購入しました。 クラウドと連携させ、SORACOM SIMの回線状態を音声で変更するアプリケーションを作成してみました。

これがソラコムのMAXさんの目に留まり、事前にハンズオンイベントで名刺交換していたことからイベントでの登壇依頼を頂戴しました。このくだりはASCIIの記事で取材いただいたとおりで、人生が変わった瞬間でした。

コミュニティ運営への参画

コミュニティの世界ではよく「100回の参加より1回の登壇」などと言われますが、本当にその通りで、登壇したところ見える景色が変わり、SORACOM UGの参加者にも気兼ねなく交流できる関係ができていきました。

その後、ソラコムから登場したIoTボタンに関するアウトプットを行いまして

SORACOM Buttonで会議脱出ボタンをつくる
先日より発売にとなったSORACOM LTE-M ButtonとTwilioサービスを利用して電話を掛ける仕組みをつくりました。 会議脱出ボタンとして活用できます。

これをきっかけにイベントへの参加依頼が増え、ついにはSORACOM UG Explorer 2019から運営参画にお声がけいただき携わることになった、そんな感じです。

Ambassador拝命、巻き込む側への意識変化

業務では2020年からAWSチームに異動し、プリセールスやプロモーション活動を担当するようになりました。

そして、2021年よりAWS Ambassadorを拝命することになります。
AWSに関する技術力だけでなく、(コミュニティ活動を通じて) 社外へのに発信に理解があることについて評価頂いたものと、自身としては理解しています。

社内の勉強会は引き続き継続しており、社外での人脈を活かしてイベントを企画しています。
また勉強会だけでなく、自社のエンジニアブログも立ちあげました。これらを通じて自社に発信文化を根付かせ、自分と同じような体験ができる人を増やしたい、そんなことを最近は考えています。

 

技術コミュニティに参加するメリット

さて自分語りが長くなりすみません。
自身の経験も踏まえ、私は社内外の技術コミュニティに参加するメリットを以下と考えています。

業務外で技術的バックボーンを設けることができる

私が当初想定したとおりではありますが、勉強会に参加することによって業務に活かすことができる有意義な生の情報を得られるチャネルを増やすことができます。単純にイベントで得られる情報の他にも、知り合った方々がブログやSNSで発信している情報をフォローすることで、勝手に情報が入ってくる状態にできます。

業務外でも関連情報に触れ、成長できる機会が得られることは、個人の成長において大変重要だと考えています。

発表経験を通じて成長が促進される

参加者として一通り雰囲気を感じた後は、ぜひ発表にもチャレンジしてみましょう。
単純に発表経験を積む機会として利用できるほか、発表することで知識の整理が進み成長をブーストすることができます

さらに発表内容を名刺代わりにして交流が促進されます。
外部で「あのブログ記事読みましたー」なんて感想いただけると嬉しかったりしますよ。

キャリア安全性が高まる

参加者との交流を通じて世間での自分のポジションを知り、自身の強み/弱みがわかるようになります。
自身の強み/弱みを理解し、「外のもの差し」で自身のキャリアを俯瞰的に捉えることができることは、今後のキャリアを考える一助になるはずです。

また、コミュニティでの交流で、自身/自社の業務も俯瞰的に捉えることができるようになります。
得た知見は自社の業務内での活動に活かすこともできますし、場合によっては転職活動にも活きるでしょう。

社外での交流で人生が豊かになる

コミュニティでは同じ技術テーマを通じて、幅広い方々と交流することができます。

ある程度の年代になると、会社外での交友関係が減る方も多いでしょう(私もそうでした)
コミュニティで得られた人脈を通じて人生の先輩方に教えを請うたり、逆に若手の方々から刺激をもらい糧にできることは、コミュニティ活動の醍醐味と言えます。

会社組織に依存しないこれらの交友関係はきっと人生を豊かにしてくれるはずです。

 

まとめ

以上、何となく経験談からコミュニティイベント参加のススメをさせていただきました。

最近はコロナ禍でのオンラインイベントからオンサイト(会場)イベントに徐々に戻りつつある状況ですが、単に技術情報を得るだけであれば、コミュニティイベントも企業セミナーと大差ないと考えるかもしれません。

特にコロナ禍のオンラインイベントから参加された方において、まだ企業セミナーとコミュニティイベントの違いを理解できていない方も散見されるので、アドバイスさせていただきました。

コミュニティ活動が皆様のキャリア形成の一助になれば幸いです。

 

アイキャッチ画像はAmazon BedrockにてStability AI(SDXL 1.0)を用いて生成したものとなります。

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